top ⇒  青森の昆虫 ⇒  甲虫 ⇒  フンチュウ

ダイコクコガネ Copris ochus

 青森県内では1980年代頃までは、平地の牛馬糞に普通に見られ、灯火に飛来した個体も良く確認されていた。愛好家以外の方には、そのフォルムからカブトムシのミニチュア版の様に見え、珍しい虫と思われたのか、地元新聞にも「珍しいカブトムシ採集」「珍種発見」等々、度々掲載されていた。
しかし、牧場や牛馬の減少に加え、1990年代後半以降は駆虫薬の影響か、更に激減し、2000年代以降は青森県内ではほとんど確認されておらず、絶滅が懸念されている。日本最大のフン虫。 


・体長:20〜32o
・成虫の出現期:6〜9月
・青森県レッドリスト:希少野生生物 Cランク
・環境省レッドリスト:準絶滅危惧
・青森県内での発見難易度 ★★★★★〜

                         
ダイコクコガネ 八戸市



文章、写真:市川裕二
ページ先頭に戻る

ミヤマダイコクコガネ Copris pecuarius 

 青森県内では主にブナ帯の山間部に見られ、平地の牧場等に生息するダイコクコガネとの住み分けが見られる。 以前は県内の山地の牧場でも見られたが、駆虫薬の影響か、牧場の牛糞では、ほとんど見られなくなってしまった。しかし、山間部の灯火に飛来した個体がよく確認されており、駆虫薬の影響を受けない、野生の獣糞に依存して世代をつないでいると思われる。ダイコクコガネより一回り小型。


・体長:17〜24o
・成虫の出現期:6〜9月
・青森県レッドリスト:要調査野生生物 Dランク
・青森県内での発見難易度 ★★★

ミヤマダイコクコガネ



文章、写真:市川裕二
ページ先頭に戻る

ゴホンダイコクコガネ Copris acutidens 

 青森県内ではかつて広く分布していた様で、東通村尻屋崎等では多産していたが、ダイコクコガネ同様、牧場の減少や駆虫薬の影響で激減した。調査不足・情報不足で県内の詳しい状況は分かっていないが、現在はほとんど確認されていない。 ミヤマダイコクより更に小型だが、繊細な作りのフォルムが魅力的なフン虫である。


・体長:10〜16o
・成虫の出現期:6〜9月
・青森県内での発見難易度 ★★★★

ゴホンダイコクコガネ



文章、写真:市川裕二
ページ先頭に戻る

inserted by FC2 system