モートンイトトンボ Mortonagrion selenion
県内では各地に分布しています。細くて柔らかい抽水植物が茂っているような浅い池や、丈の低い草が多少生えたような休耕田などで見られます。成虫は当地方では7月中に多く見られます。成虫は羽化した水辺から離れることがあまりないようで、若い個体や成熟した個体、交尾している個体などを同時に見ることができます。
成熟した雄は、明るい黄緑色の胸に、明るいオレンジ色の腹部のコントラストが大変美しい美麗種です。
文章:幸田 洋平
ページ先頭に戻るコバネアオイトトンボ Lestes japonicus Selys
県内では非常に限られた地域に分布しており、津軽地方の一部と上北地方の一部で記録がありますが、上北地方では最近著しく減少しました。当地方では成虫は8月中に羽化し、9月に多くの個体が観察されます。細くて柔らかい抽水植物が常時茂っているような浅い池・大きな水たまりに限って見られ、環境の変化に伴い姿を消してしまいます。同じような環境にはアオイトトンボLestes sponsaも分布しており、同時に観察されます。両種は互いに良く似ていますが、コバネアオイトトンボは基本的に体の地の色が黄色い(アオイトトンボは一部黒色)こと、成熟しても体に粉を吹かないことなどで区別できます。
全国的にも珍しいトンボで、新たな生息地の発見や生息地の保護など、なんらかの手立てが必要と思われます。
文章:幸田 洋平
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